聞け時行殿。もう失うものが無い我らと違い、頼重には死なねば守れないものがある。敗北した以上、諏訪家全体に乱の責任を負わせぬために首謀者の死を明確に示すのは絶対条件なのだ。奴はそれを覚悟の上で、我ら北条への忠義のために立ってくれた。信濃の民を助けるために戦った。その理由は、「自らの命を賭けても大切な者を守りたい」。思いやりあるそなたならわかるはずだ。それは断じて無駄死にとは違うのだと。あれほどの郎党を持ったそなたは奴の死を責めてはいかん。罪悪感を感じてもいかん。
ただ誇れ!それが武士の主君としての責務だ!
そして考えろ、何をすれば誇れる郎党が喜ぶのか。北条である事はいったん頭から捨てていい。子が親にしてやれる事をしろ。
逃げ上手の若君107話より引用
逃げ上手の若君107話にて、敗戦の責を負おうとする頼重を止める時行に泰家が伝えたセリフ。頼重がどんな想いで戦いを請け負おうとしてるかがわかる描写。そして、主君とはどういう者かをわからせられるシーンである。
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