貴方様が見た神獣達は神力が像を成したもの。神力とは、人の目が届かない所に存在できる力。
貴方様と同じです、時行様。この世にもっと人の目が多く、社会の監視が発達していたら貴方様ほど影響力の大きなお尋ね者は存在できない。先日戦った悪党達もそう。人の目に見えない場所があるからこそ初めて存在できる「力」なのです。
・・・ですが今、これらの力は枯渇しようとしています。「御恩と奉公」で土地を持つ権利が保障されると、人は土地への執着が強くなり、人が住む範囲が広がりました。人の世が広がれば、目に見えない場所も力も減っていく。
このような不可思議も、不可思議で無くなるのです。
諏訪湖名物「御神渡り」。今は皆、諏訪明神が神力で起こすと信じています。ですが、より多くの人の目に触れれば・・・いずれこれも自然現象として説明される日が来るでしょう。つまり、人の力が増える分だけ神の力は消えるのです。人が現実だけを見るようになれば、神も神力も全て消えて無くなるでしょう。それが時代の流れなのです。
逃げ上手の若君25話より引用
逃げ上手の若君25話にて、御神渡りを時行に披露した際の頼重のセリフ。神の力がどういった存在かを語る頼重。この時の文化的側面が知れる描写。
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