確かに鬼を絶滅させようとする桃に抵抗するためでもあるが、本質はそこじゃない。話し合いの席に座らせるためだ。鬼と桃双方が納得できるこの戦争の「落とし所」を決めるための話し合いだ。このままいけば鬼も桃もただじゃすまない。殺し合いの末、双方絶滅する可能性もある。けど、厄介なのは桃たちは自分たちが「正義」で自分たちが「格上」だと思っていること。言ってしまえば「弱者に耳を貸す必要はない」と考えていることだ。だからこそ戦って武力を見せつけるんだ。このまま戦争を続けることが得策じゃないと理解させる。その時はじめて戦争以外の決着の付け方を決めるための話し合いの席が設けられる。わかるか?戦わないと話し合いの席にすら座ってもらえない。弱いと話も聞いてもらえない。
弱者の話を聞いてくれる程世界は優しくできてない。
どんな理由であれ、お前は誤解され殺意を向けられた。そうなったらもう今のままじゃ話は聞いてもらえないだろうな。じゃあ、どうする?声をかけ続けるか?一度出した殺意を収めるのは簡単じゃない。戦わなければ殺されて終わりだ。極悪のレッテルを貼られたまま死ぬだけだ。嫌なら戦え!耳を引っ張ってでも話を聞かせるんだ。戦わない奴の言葉は誰にも届かない。話し合いの席に座ってほしいなら戦う覚悟を決めろ。
桃源暗鬼54話より引用
桃源暗鬼54話にて、「そりゃ桃が鬼を殺そうとしてくるからだろ?」と言う四季に無陀野が伝えたセリフ。この世の真理を語る無陀野。「話し合いの場を作るために戦う」と相変わらず言うことがかっこいい。
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