無い。俺はもうすぐに死ぬ。喋れるうちに喋ってしまうから聞いてくれ。弟の千寿郎には自分の心のまま正しいと思う道を進むよう伝えて欲しい、父には体を大切にして欲しいと。それから竈門少年、俺は君の妹を信じる。鬼殺隊の一員として認める。汽車の中であの少女が血を流しながら人間を守るのを見た。命をかけて鬼と戦い人を守る者は、誰が何と言おうと鬼殺隊の一員だ。胸を張って生きろ。己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと心を燃やせ、歯を喰いしばって前を向け。君が足を止めて蹲っても時間の流れは止まってくれない。共に寄り添って悲しんではくれない。俺がここで死ぬことは気にするな。柱ならば後輩の盾となるのは当然だ。柱ならば誰であっても同じことをする。若い芽は摘ませない。竈門少年、猪頭少年、黄色い少年、もっともっと成長しろ。
そして、今度は君たちが鬼殺隊を支える柱となるのだ、俺は信じる、君たちを信じる。
鬼滅の刃66話より引用
鬼滅の刃66話にて、死に際に杏寿郎が炭治郎たちに伝えたセリフ。杏寿郎の最期。最後に柱の責務、若い隊士の力になることを伝えていく理想的すぎる最期である。
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