ところで時行、さっきからえらく流暢に口が回るな。私が知るお前は別に口達者ではなかったはずだ。それは本当にお前の言葉か?まるで・・・誰かに憶えさせられたかのようだ。未だ十歳の幼子が・・・これだけ論理的に喋れる事自体が不自然だ。頼重の策だろう。北条の正当性を主張できるよう問答の練習をしておいた、違うか?
そもそもこの乱は本当に時行自身の意志なのか?仕込まれたこの問答がその答えだ。お前は周囲の大人に操られている事に気付いていない。「故郷に帰りたい」、それは一人の幼子が抱く感情として全く正しい!だが、お前はその純心を天下への野心を抱く武士達に利用された!
傀儡の子供とそれを食い物にする大人、お前たちこそ一体どこに正義がある!
逃げ上手の若君93話より引用
逃げ上手の若君93話にて、流暢に北条の正義を口にする時行に直義が放ったセリフ。直義のディベート力がわかるシーン。ある意味最強の相手であることがよくわかる。
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