おそらく・・・お前の想像とは全く別次元のものだ。人間が怪人となった場合は悪癖の偏重、コンプレックスなどによる変身願望や欲求不満などのフラストレーションの爆発。育ってきた境遇などをきっかけに細胞に異常をきたし、突然変異を起こした者達だ。または私の研究のように科学の力で作られた者達もそうだな。人間以外の生物が環境汚染などを引き金に怪生物になるケースも多く見受けられる。これは別の生物に生まれ変わったものであり、リミッターが破壊された訳ではない。以前、J市に襲来した海人族やA市に現れた宇宙人なども広義では怪人と称されるが、あれは最初からああいう生物であって知性を持った人間の天敵というものだ。それらと対峙して戦うことができる大きな力を持ったヒーローというのは、元来そこまで強くなれる資質を持って生まれ、努力や才能でその力を育んだ者達だ。若しくは身体のサイボーグ化やお前のように人体実験で特殊な能力を身につけた者。中には私のように生まれつきの超天才や特異能力者もいるかもな。
だが『彼』は違った。
平凡な出生、平凡な生活、何の素質も持たないただの一般人。それが努力のみで限界の扉をこじ開け、リミッターを破壊した。リミッターがはずれて自己進化した者の常識破りの強さといったらもう・・・。今思い出しただけでも笑えてくる。自分の野望が滑稽すぎたことをな。いつかお前も会う機会が来るかもしれんな。俺もヒーローをやっているようだった。他に聞きたいことはあるか?
ワンパンマン89話より引用
ワンパンマン89話にて、「能力制限なんて度外視したバケモンは俺は何人か知ってるぜ」と言うゾンビマンにジーナス博士が返したセリフ。サイタマの規格外っぷりについて語るジーナス。努力のみで限界を超えた者こそ最強だと。
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